香港の相続は日本の相続と異なります
香港の相続は日本の相続手続きとかなり異なります。 一定額以上の財産については (日本在住者が香港で口座を開設した場合はかなりの割合であてはまるのではと思われる金額です) 日本のように相続人がただちに相続手続きをすることはできず、 裁判所の管理のもと、相続手続きが行われます。 香港在住の保証人2人を立てる必要があり、 裁判所の調査、手続きが終わるまでに 相当長期の時間(2年ほどかかることも)と費用がかかります。 日本にいながらにして相続手続きを行うことは相当な困難を伴うものになります。 海外資産を持つ時点で若く、元気であった場合、 遺族が相続手続きを行うことを想定することは なかなか難しいことではあると思いますが、 万が一のことを考えて購入、設定の際に確認しておくと 見合った方法を選択することができるかもしれません。 ちなみに香港では 銀行口座ではジョイントアカウントJoint Account(共有名義口座) を設定することができ、名義人一方が死亡の場合でも、 生存名義人が引き続き口座からの引き出しが可能です。 香港のお金持ちは、ジョイントアカウントの名義人同士は 一緒の飛行機には乗らないと聞いたことがあります。 冗談まじりでの話でしたが、あり得ない話ではないと思います。
Inheritance in Hong Kong differs from Japan
There is a big difference between the inheritance in Hong Kong and Japan. For any property that is worth over certain amount (which applies for most Japanese), the court will manage and start the inheritance unlike Japan. You must find two guarantors living in Hong Kong, and it may take up to two years before everything can be processed. Therefore, it will be very difficult to deal with if you are in Japan. If the property is owned by a young and healthy person, it may be difficult to imagine this kind of situation; however, it is important to make a supposition. By the way, in Hong Kong, Joint Account is available at the banks, which means that even if one of the account holders passes away, the other still can have access to the account. I heard the rich people of Hong Kong avoid getting on the same air plane with the joint account holder. It sounds like a joke, but it is not something that is impossible to happen.
遺言書を書くタイミング
「遺言書」というと、
「縁起でもない!」
ととらえる方は多いでしょう。
自分には関係ない、と思っている方もいるでしょう。
まあ、いずれその時が来たら、と思っている方もあると思います。
では、その時はいつか?
不治の病に侵された時?
ある程度の歳になった時?
「遺言書」は必ずしも「この世のお別れ」に際し、書くものではありません。
「この世のお別れ」がいつ来るかは誰にもわかりません。
書くタイミングについてはいろんな考え方があると思いますが、
ひとつのきっかけとしては、
財産の整理をした時があると思います。
いろんな節目、節目でこれからどうやって貯めていこうか?
どうやって使っていこうか?
財産の棚卸しをし、これからの計画を確認することがあると思います。
その時に、突然この財産が宙に浮いたら、どうするか?
を考えてみてはどうでしょうか?
法定相続分通りに平等に、と考える場合はよいのですが、
財産の内容によっては分けるのが難しいものもありますし、
自身を支えてくれた人には違う割合で、と考えるのは自然な想いです。
誰にどのように使ってもらったらよいか?
そのような受け継ぎ方で誰かが困ったりしないか?
いろいろ思いを巡らせ、具体的な手続も考えると、
気になることも出てくると思います。
遺言書の内容は、全部の財産を網羅する必要はありませんし、
遺言書は何度でも書けます。
気になったそのタイミングで、気になった財産だけでも書かれてはどうでしょうか?
「本当はどうしたかったんだろう?」
と遺された者が考えるのは時として大変大きな負担となります。
受け継いでもらう人達への思いやりとして、
思いついたその時点で書くことをお勧めします。
特別代理人なく済みそうです
未成年と親の相続の件で、お手伝いをしています。
不動産の相続はなく、銀行関係も金額の関係で特別代理人は不要。
車の相続、売却の手続きも共同相続により遺産分割協議書、特別代理人不要としました。
遺産分割協議書作成と特別代理人になって欲しいと依頼されたのですが、
話を聞いてみると必要なのはゆうちょの解約と車の名義変更。
ゆうちょは窓口で特別代理人が必要と言われたようで、
やはり私が説明を聞いていたのとは違ったので
もう一度センターに尋ねてみるようにアドバイスしたら
代表相続人を未成年者にするまでもなく、
その金額であれば特別代理人は不要という結果でした。
車の名義変更には遺産分割協議書を作成し、
代表相続人を定める必要があると業者さんに言われたようですが、
遺産分割協議書は業者さん定型のものがあるらしいのですが、
遺産分割協議書なし、共同相続で書類を整えました。
結果、それで通りました。
遺産分割協議書なく、特別代理人選任の申し立てをする必要もなく、相続手続きが完了しそうです。
心身共に健やかとはいえない今の相続人には手続はなるべく負担のない形が望ましいと思いました。
特別代理人は要る?要らない?
未成年の子が親と同時に相続人になる場合で、遺産分割協議をする場合は家庭裁判所に特別代理人の選任の申立てをする必要があります。
利益相反になり、未成年者の利益が害されないようにするためです。
法定相続分通りに相続される場合、問題ないように思われますが、
実際のところどうなのか?
銀行等は実際の相続手続きとして、
「これこれの各相続人にこれこれの法定相続分通りに各相続人の口座に送金してください」
とお願いしてもそうはしてくれないことがあり、代表相続人を指定してその相続人の口座に全額振り込まれることがあります。
そうなると、親子が同時に相続人になったケースでは利益相反が生まれる余地があります。
身近なところから尋ねてみました。
まずは郵便局。
窓口の担当者から奥の担当者に引き継がれ、その担当者は電話で問い合わせていました。
答えは、「未成年者の相続人が1人の場合で代表相続人に指定された場合は特別代理人の選任は必要なし」
そして某地銀
「相続人が親と未成年者の子の場合、特別代理人の選任は必要。代表相続人になったとしてもその原則は変わらない。」
そして2ヶ所共言っていたこと。
「遺産の金額にもよりますが。。。」
要は少額なら必要なしってことでしょうか??
もちろんいくらかってことは言ってはもらえません。
特別代理人の選任は時間と手間と、場合によっては印紙代以外のお金もかかります。
もし銀行口座が被相続人の死亡で凍結された後、すぐに生活費等で現金が必要な場合は困ります。
どこが便利か?
ある金融機関は実際取り扱った時は他金融機関より相続手続きにとても時間がかかりました。
手間はともかく、時間でいうとどっちが早いんだろう?
他銀行の扱いは?
今後の研究課題です。
郵便局は窓口によって答えが違ったというのを聞いたことがありますので、その都度尋ねてみる必要があるかもしれません。
説明した書類はないのか?と尋ねましたが「無い」と言われました。。。
まどか法務 行政書士事務所
Madoka Legal Service Office
行政書士 兼先 美和 かねさき みわ
《取扱業務》
在留許可申請(外国人滞在ビザ)、
帰化申請、
国際企業法務、
国際身分関係手続き(相続、結婚、離婚)
アポスティーユ(外務省公印確認)
営業許可申請、官公庁届出、
翻訳、通訳